だって好きなんだもの

2023年03月01日 19:30

子供の頃から洋服が大好きで大好きで
おそらく友達の中でも一番服を持っている子供だったと思う

うちの母も洋服好きだったので、親子でショッピングは大層楽しんだ記憶がある

母が素晴らしかったのは、自分のセンスを子供に押し付けないところであった

「自分で好きなのを選んでごらんなさい、トータルでコーディネイトするのよ」
とデパートの子供服売り場にほっぽり出されて、私は一人であちこちのショップに入っては悩み、入っては悩みして上下、またはワンピース、またはツーピース、そして靴下から靴、帽子までの全身コーディネイトをして、
「これがいい」
と母に最終判断をしていただく、その流れが定番だった。

母は非常にシンプルな装いが好きな人で、基本的にモノトーンやシックな色合いのものが多く
アクセサリーも必要最低限で、メイクも薄い人だった。

いつもきちんとした服装をしていて、家でもちゃんとタイトスカートを履くような人だった。

そんな母を見て育っているので、私もすっかり刷り込まれており
大体いつも自分でチョイスしたコーディネイトは一発OKだった

しかし、必ず「試着をしなさい」と母は言う
そして試着したらNGが出ることがあった

「見てかっこいい服と、着てかっこいい服は別物」

母はよくそう言っていた

確かに、ハンガーで吊るされている時にはカッコよかった服も
着てみるとなんだか思ってたんと違う、と言うことはあるあるだ

なので私は今でも、Tシャツ一枚買うのであっても必ず試着をするようにしている

たかがTシャツ、されどTシャツ
自分の体型に似合うか似合わないかは、着てみなければわからない

「スタイルが良く見える服を選ぶ」
これは私の服選びのセオリーで
一ミリでも細く見えること、脚が長く見えること、カッコよく見えること
これが全てであります

昨今、若い子の間で流行っているロングのだらしないスカートにTシャツをインする意味がわからない
お腹がポコンと出ていて、ちびTでもなければビッグTでもない中途半端なサイズ感のTシャツ

あれはなんなん

そして流行ったら猫も杓子も同じ服を着る

ほんまになんなん

自分の好きな服を着ればいいのであって、流行りを着る必要なんて全くないのにね

もしかして自分の好きな服という概念もないのかも知れないけれども。

そういうのって、子供の頃にいかにそういうことに触れてきたかってのは大きいかも知れない


私の母は偉大だと思う。
あの片田舎で、ミンクの毛皮着て真っ赤なルージュひいてる人なんて母しかいなかった笑
家には鶏も山羊もいたのに、いざ街に出かけるぞとなった時の母の気合の入り方は
さすが大阪はキタの元No1ホステスだな、と唸らせるオーラがあった。

そんな母も80歳である

もうちょい長生きして欲しい。

写真はつい先日、サングラスを衝動買いした際、友人のカメラマンに撮影してもらったもの

この日のコーディネイトのテーマはロック。

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